登記簿図書館というサービスをご存じでしょうか。
登記簿図書館は株式会社情報通信ネットワークが運営している登記情報を取得できるサービスです。
今回は登記簿図書館のサービスについてわかりやすく解説します。
登記簿図書館とは
登記簿図書館とは登記情報提供サービスでも取得できる登記情報のPDFを取得できるサービスです。
法務局で登記簿謄本や登記情報提供サービスで登記情報を取得するよりも安く24時間取得できます。
取得できる情報は登記情報提供サービスに掲載されているPDFデータと同じ情報です。
ただし、PDFデータはCSVファイルでダウンロードできるなどサービス面もあります。
登記情報提供サービスについては「登記情報提供サービスの利用方法と料金や一時利用、登記簿謄本との違いなど注意点」に詳しいサービス内容を掲載しています。
取得できる登記情報PDFには2種類ある
登記簿図書館では最新の登記情報PDFファイルと登記簿図書館のサーバーに保存されているPDFファイルを安く購入できる2つから選択が可能です。
この2件の違いは以下の通りです。
法務局と同一の最新登記情報
最新の登記情報が掲載されているPDFファイルが取得可能です。
登記情報提供サービスの内容と全く同じく内容には違いがありません。
ただし価格が1円登記情報提供サービスよりも安く購入できます。
安く購入できる理由としては、取得した登記情報は登記簿図書館のデータベースに格納されます。
その登記情報PDFを他の企業が「登記簿図書館のサーバー保有分」という安い価格で購入した場合に利用するため価格を1円抑えています。
株式会社情報通信ネットワークとしては1円損してでも登記情報を集めることで中古として他社に同じデータを販売できるメリットがあります。
登記簿図書館のサーバー保有分
他社が購入した「法務局と同一の最新登記情報」を流用して販売しています。
取得した年月日は古いものになりますが、登記の内容に変化がなければ最新の内容と同じになります。
価格は280円(税別)のため、308円(税込)です。
そのため、民亊法務協会で登記情報を購入したときよりも1筆あたり26円安く購入できるのです。
デメリットとしては、登記の内容が最新という保証がないため、現在の所有者が異なっていたり、抵当権の情報が変わっているなどのリスクはあります。
また、以前他社が取得した登記情報のみが登記簿図書館のサーバー内で保存がされているため、他社が取得していない土地や建物の登記情報は購入できません。
登記情報提供サービスとの違いは
登記情報提供サービスとの違いは価格が異なる他、取得できる時間が異なります。
登記簿図書館サーバー内にある他社が以前に取得していた登記情報であれば土日や深夜でも取得が可能です。
登記情報提供サービスは平日8時30分から21時まで利用が可能であり、土日祝日年末年始はサービスが止まっており登記情報の取得ができません。
そのため、登記情報提供サービスの利用時間外で古い取得年月日でもよいので登記情報を確認したい時などに有効です。
なお、登記情報提供サービスと同じ最新の登記情報PDFファイルを登記簿図書館から取得したい場合は登記情報提供サービスと同じ平日8時30分から21時までしか取得ができません。
登記情報提供サービスの使い方については「登記情報提供サービスの使い方を画像付きで解説 登記事項証明書の全部事項証明書の取得方法」に詳しい画面イメージを掲載しているので参考にしてみてください。
登記簿図書館はこのようなときに利用できる
登記情報提供サービスは登記簿謄本を取得したいと考えている不動産会社や金融機関に非常に便利なサービスです。
例えば以下などのメリットがあります。
登記情報提供サービスが利用時間外の時
上記でも解説していますが、登記情報提供サービスは朝の8時30分から21時までしか利用することができません。
また平日のみの利用限定で土日祝日などは利用ができないサービスです。
しかしながら、登記簿図書館では他社が以前取得した登記情報であれば24時間取得が可能です。
不動産業者の担当者は土日に登記簿謄本を取得したくても法務局や登記情報提供サービスが開いていなく困ったことがある方は多いと思います。
情報は最新ではない可能性がありますが、土日でも登記情報が取得できるというのはメリットです。
登記情報を取得後CSV化させたい時
登記情報は取得した後CSV化し自社のデータベースで保存されている企業も多いと思います。
登記簿図書館では全部事項の場合1筆200円でCSV化を行ってくれます。
そのため、取得した登記情報を都度手作業で自社のデータに入力する必要がなくなり人件費を抑えることができます。
大量の登記情報を一括で取得したい時
登記情報提供サービスでは一度に10筆しか登記情報を同時に取得することができません。
しかし、登記簿図書館では一度に500筆同時に取得することができます。
例えば地域一帯の登記情報を取得したい場合や大規模マンション1棟すべての所有者を洗い出したい場合などに手間がかからず有効です。
1円でも安く登記情報を取得したい時
登記情報提供サービスでは全部事項の場合334円ですが、登記簿図書館経由で同じ最新情報を取得すると333円と1円安く取得が可能です。
また、他社が以前取得した登記情報であれば26円安い税込308円で取得可能です。
同じ最新情報で価格が安いのは全部事項と公図や地積測量図などの図面のみです。
他社が取得した古い取得年月日の情報であれば、全部事項や図面以外の所有者事項や概要ファイルなども安く取得ができます。
登記情報提供サービスで取得できる登記情報や法務局で取得できる登記簿謄本(登記事項証明書)の価格については「登記情報提供サービスの利用方法と料金や一時利用、登記簿謄本との違いなど注意点」に詳しい解説をしています。
登記情報の管理ができていない時
登記情報提供サービスでは購入した登記情報を管理画面からいつでもダウンロードできるわけではありません。
購入した登記情報を購入日から3業務日しか保存期間がなく、それを超えると期間超過となってしまいダウンロードができなくなってしまいます。
つまり再度必要でパソコンに保存できていない場合、再購入が必要になりコストがかかってしまいます。
しかしながら登記簿図書館であれば過去に購入した登記情報は契約している限り登記簿図書館のサーバー上で保存されダウンロードはいつでも可能です。
違う担当者が重複して同じ地番の登記情報を取得することも防ぐことができ、登記簿謄本や登記情報の管理が企業でできていない場合、登記簿図書館のサーバー上で管理するというは便利です。
登記簿図書館のログイン方法
登記簿図書館へログインするには、登記簿図書館の公式YouTubeチャンネルにログイン方法の動画が掲載されています。
ログイン方法はこちらを確認するとわかりやすいと思います。
なお、ログインには事前に申し込みと審査が必要で、審査の後にアカウントが発行されます。
他にも登記に関するさまざまなサービスがある
登記簿図書館を運営している株式会社情報通信ネットワークではほかにも多数のサービスを提供しています。
登記簿に関連するサービスが多く不動産業者や金融機関からすると非常に有益な情報です。
不動産登記受付帳 登記簿の更新があった地番家屋番号だけ抽出されるサービス
不動産登記受付帳はいつどの地番や家屋番号で何の登記が発生したのかがわかる情報です。
法務局の開示請求という公開制度を利用することで行政文書である不動産登記受付帳を確認することができます。
しかしながら、不動産登記受付帳の取得は手数料がかかり取得までに作業も複雑で手間がかかります。
また、データは紙ベース(またはOCRがかかっていないPDF)のためそのあとの営業用リストとして活用するのは非常に手間です。
登記簿図書館を運営している株式会社情報通信ネットワークではこのデータをデータベース化しており営業活動で利用ができます。
具体的な利用方法としては、相続や処分の制限(差し押さえ)データを活用することで不動産売却につなげる見込み客リストができます。
なお、情報自体に個人情報はふくまれていないため、実際に営業するためには登記簿謄本や登記情報の取得が別途必要になると思います。
名寄せ機能 登記簿に掲載されている不動産所有者を逆引きできるサービス
登記簿謄本や登記情報の地番や家屋番号から所有者を割り出すことができます。
登記簿図書館で保存されている登記情報のみが検索対象となるので日本すべての不動産の所有者の名寄せ検索ができるわけではありませんが、地主の洗い出しなどができると思います。
1か所のみの不動産保有者だと思っていたらほかにも多数の不動産を保有している大地主だったということもこの名寄せ機能を利用すると判断ができると思います。
表題部検索 登記簿の表題部に掲載されている条件で絞り込み検索し一括取得できるサービス
登記簿の表題部検索は登記簿図書館に保存されている全部事項の登記情報を検索し絞り込み対象となった物件のみ登記情報を購入できるというサービスです。
不動産業者や金融機関だけではなく、アイデア次第でさまざまな業者に役に立ちそうなサービスです。
古いアパートのみの絞り込みや駐車場などの空地のみの絞りなどもできます。
登記簿の表題部に掲載されている情報については「登記簿謄本の表題部について詳しく解説 表題部のみ表記パターンもあり」に詳しい解説があるので参考にしてみてください。
登記見張り番 不動産登記受付帳よりもスピーディに登記簿の更新がわかるサービス
登記見張り番は登記の変化が発生した土地や建物の情報がすぐわかるという優れたサービスです。
登記受付帳とは原理が違っており、登記受付帳の場合、2か月後くらいに登記原因まで含めてわかりますが、登記見張り番の場合、登記の変化が発生したということがわかります。
サービス内容としては、観察したい土地や建物の地番、家屋番号を登録するとその地番家屋番号に対して逐次調査をしてくれるというサービスです。
登記がされた後というスピード感ですが、例えば差し押さえに合いそうな方の地番家屋番号を登録しておき行政などから差し押さえ(処分の制限)が入ったタイミングで任意売却や競売の提案に進めるなどの方法があると思います。
マンション索引簿 マンションの家屋番号と部屋番号を一致できるサービス
マンションの名前などに対し、すべての家屋番号一覧を抽出することができるサービスです。
マンションは棟により家屋番号の末尾と部屋番号が共通のマンションもありますが、まったく異なるマンションもあります。
その場合、部屋番号はわかるが家屋番号が判断できないということが多々あります。
そのような場面でマンション索引簿があると非常に便利に検索ができます。
なお、同じ情報は各法務局でデータ化されており、確認することができます。
不動産資産家リスト 不動産を複数保有している地主の一覧を手に入れられるサービス
不動産資産家リストは、登記簿図書館で保管されている登記情報の所有者名をベースにまとめているサービスです。
地主を総当たりしたいという方などに優れたサービスで富裕層への営業が簡単にできる優れたデータベースです。
登記簿図書館は登記情報を24時間取得できる便利なサービス 登記情報を工夫してほかにも様々なサービスを展開中のまとめ
登記簿図書館は登記情報を安く購入できるサービスです。
登記情報提供サービスよりも安く購入できるうえに、他社の古い登記情報であれば24時間取得できるというメリットもあります。
登記簿図書館ではそれ以外の付随したサービスにも力を入れており、登記情報というビッグデータをうまく活用しているサービスだといえます。
不動産会社だけではなく、金融機関、やリフォーム会社、富裕層向けサービスを行っている企業などアイデア次第では様々な企業で活用できるサービスだと思います。
